反出生主義 慈恵病院の取り組みについて 熊本市の慈恵病院は、「こうのとりのゆりかご」の施設として有名である。「赤ちゃんポスト」という馬鹿げた呼称を誰が始めたかは定かではないが、慈恵病院にあるのは「赤ちゃんポスト」ではなく「こうのとりのゆりかご」である。知らない人はいないと思うが、... 2024.12.28 反出生主義
反出生主義 出産の罪について② 日本に限らずほとんどの国において出産は自由であり、犯罪とされることはない1。だから、人身売買のために出産しようとも、性的虐待をするために出産しようとも、出産そのものについて処罰されることはない。 これを、殺人行為と比較して考えてみよう。殺人... 2024.12.26 反出生主義
反出生主義 出産の罪について① これまでのブログを読んでくれた方は、反出生主義者は出産を罪と考えている1ことが理解できるだろう。生まれなければデメリットはなかったのに、生まれたせいでデメリットを与えられることになるのであるから。だから、「誰のおかげで飯が食えると思っている... 2024.12.23 反出生主義
反出生主義 生まれないことと、死ぬことの違い 反出生主義の話をすると、物を考えていない人間はすぐに、「じゃあ早く死んだら?」などと言う。物を考えている人間からするとこの発言は、「おなかが空いた」「じゃあ漂白剤入れ替えたら?」という会話と同じくらい、まったく意味をなしていない発言であるこ... 2024.12.21 反出生主義
反出生主義 生まれることと生まれないことの非対称性について 生まれなければ苦しみはない。これは間違いない。 生まれなければ幸福はない。これも間違いない。 このことからすると、生まれないことにはメリットもデメリットもあるのだから、生まれない方が良い、とは言い切れないようにも見える。 ではあなたに聞くが... 2024.12.18 反出生主義
反出生主義 産むことの否定への反論とそれに対する反論② 産むことが否定された場合に考えられる他の反論としては、社会を維持することができなくなる、というものが有力だろう。ちなみに、「ひいては人類が滅亡するなんてとんでもない」という意見も当然に想定されるが、人類が滅亡してはいけないとする正当な理由な... 2024.12.16 反出生主義
反出生主義 産むことの否定への反論とそれに対する反論① 産むことが否定された場合に、真っ先に想定される反論としては、「産みたい人間の権利を侵害する」というものだろう。私は反出生主義の基礎的な考え方として、「自分がされて嫌なことを他人にしない」という倫理があると述べたが、先の反論は「自分が人1に対... 2024.12.15 反出生主義
反出生主義 反出生主義は、生まれたくなかった人にしか関係のない話なのか 前回、反出生主義の概要について述べたが、「生まれたくなかった」と思っている人が、自分と同じ思いをさせないために「子を産むべきではない」と考えることはなんとなく理解できただろう。では、それは幸せに生きてきた人には関係のない話なのだろうか。 私... 2024.12.14 反出生主義
反出生主義 反出生主義とは何か 反出生主義とは、「人間が生まれてくることや、人間を生み出すことを否定する思想1」をいう。 死にたい、とか、自分なんて生まれてこなければ良かった、などと思ったことがある人は少なからずいるだろう。それはあくまで自分についての話に過ぎないが、反出... 2024.12.11 反出生主義